バラを育ててみたいけど、アパートやマンションなど隣家が近いと農薬って使いづらいですよね。
そこで、農薬を使わなくても、バラは育てられるのか。
無農薬でのバラの栽培について解説していきます。
そもそもバラを無農薬で育てることはできる?
無農薬でもバラは育つ?
バラは害虫が付きやすく、病気になりやすいと言われています。
そのため、農薬なしでは育てることができないと思っている方も多いようですが、実際はどうなのでしょうか。
昔からバラを育てている人は「バラの無農薬栽培なんてありえない」と考える人がほとんどのようです。
昔は、きれいだけど害虫に弱いという品種のバラが多かったようです。
農薬もより強いものを選ぶ傾向にあったようです。
イングリッシュローズが有名になり始めた2000年頃から、以前よりも病気に強い品種のバラが出てきたようです。
現在では農薬がなくても育てられる強い品種のバラも出てきているようです。
そのような丈夫な品質のバラを選べば、無農薬栽培でも丈夫に育てることができます。
ただ、無農薬で育てるためには害虫に気を配る必要があります。
かなりの努力が必要になると思います。
無農薬でも育てやすいバラ6選
・シャンテロゼミサト
ピンクのグラデーションの花で、まっすぐ上に伸びる直立性の花です。
病気になりにくく、病気になったとしても自然に治るためビックリするほど手がかからないようです。
・レジスマルコン
濃い緑色の照り葉はとても健康的で耐病性が強いバラです。
樹勢も強く、初心者でも育てやすいと言われています。
・ラ・レーヌ・ドゥ・ラ・ニュイ
明るい赤にやや茶色みを帯びた赤色が入る個性的なバラです。
耐病性に優れているのはもちろんのこと、花の寿命がとても長く、ベイサルシュートもよく出るため、とても頼もしいバラです。
・モーリスユトリロ
赤に白や黄色の絞りが入った存在感のあるバラです。
鉢植えに向いていて、植替えと切り戻しさえできれば、放っておいても育つと言われるくらい手のかからないバラです。
病気に強く、次から次へと咲いてくれます。
・ラ・パリジェンヌ
鮮やかなオレンジと黄色のグラデーションが特徴的な花です。
葉は健康的で、耐病性、樹勢がとても強いです。
コナジラミなどが発生したときは薬品が必要になりますが、無農薬でも十分育てることができます。
・ナマエ
ソフトピンクのエレガントな花で、甘くさわやかな香りがとても人気です。
病気が出にくく、初心者でも育てやすい花です。
無農薬でバラを育てる時のコツについて!
土づくりにこだわる
農薬に頼らずバラを育てるには、土がポイントになります。
使用する土は保水性、排水性が良い赤玉土の中粒のものと小粒のもの、馬糞の加熱堆肥、植物性の腐葉土がおすすめです。
それぞれ3:3:2:2で混ぜ合わせ、そこにバーミキュラトを少し混ぜます。
地植えの場合は、土を掘り起こして3割程度の馬糞過熱堆肥を混ぜます。
掘った土が酸性に傾いている時は土壌改良剤(ミリオン)を少量使うといいでしょう。
オリジナル生薬で害虫対策を
化学農薬の代わりに天然由来の生薬を使うことをおすすめします。
殺虫が目的ではなく、害虫が嫌いな匂いや辛味で害虫を予防するために使用します。
手作りもできるので、その方法を紹介します。
準備するのは唐辛子、ニンニク、除虫菊、ホワイトリカーを使って、手作りすることができます。
ガラスの器に茎から外した唐辛子、皮をむいたニンニク、除虫菊を入れます。
各材料1に対して、ホワイトリカー2の量を入れます。
そのまま1カ月以上漬けておくと使えるようになります。
除虫菊の代わりに、ドクダミやヨモギも有効です。
良い環境を作り、適切に管理する
バラを育てる中で一番気を付けなければならないのが、黒星病です。
黒星病になると、一瞬で葉が落ち、光合成ができなくなり、栄養成長が悪くなり株の成長が衰えていきます。
同じ品種であっても、環境の良し悪しで被害の程度は変わります。
バラを育てるには、日当たりと風通しがいい場所がおすすめです。
また、水はけのいい場所に植えることで害虫対策になります。
毎日しっかり観察しお世話する
無農薬でバラを育てるには毎日しっかりお世話することが大切です。
たとえば、アブラムシは水やりをしっかりすることで付きにくくなるので、毎日の水やりが大切です。
ハダニは葉の裏で汁を吸うため、葉裏に水をかけ、更に生薬を散布することで防ぐことができます。
うどん粉病は風通しが悪いと発生するため、生薬を散布し、毎年植替えをして環境を整えてあげることで防げます。
病中の発生時期はそれぞれ限られているので、発生時期にはいつも以上に観察し、早く発見し、すぐに対処するようにしましょう。
まとめ
バラの無農薬栽培はとても細やかに気を配る必要があります。
常にバラの成長に気を配り、状態を把握して、害虫や病気から守る必要があります。
農薬を使った栽培よりも努力が必要です。
バラに対する愛情があればこそできることではないでしょうか。